読者からの手紙
幅広い研究から活動のエネルギーを
山下 章
1
1都立渋谷保健所
pp.9
発行日 1963年11月10日
Published Date 1963/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202961
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3年ばかり前,"保健所長の立場から保健婦業務を評価する"というテーマをいただいて,公衆衛生の先導者になって下さい.自信をもって下さい.うぬぼれてはいけません.勉強や研究を続けましょう.視野を広くして下さい.計画性をもつことがたいせつです.ナースからオーガナイザーへ.という七つの希望を述べたことがあります.ちょうどそのころは共同保健計画が打出され,結核対策に患者管理が強調されていた時代でした.そして,その後も母子管理,業務測定と新しい公衆衛生活動のゆき方がクローズアップされてきました.最近発刊になった公衆衛生看護双書の内容も,ちょっとペラペラッと見ただけですが,以前のこの種のものとたいへんおもむきが違っているような印象を受けました.
私はどういうわけか,保健婦さんたちとたいへん因縁が深くて,都立の保健婦助産婦学院には創立以来雇われているし,厚生省の保助看審議会委員もやらされ,国家試験も4回問題をつくり,採点も4回しました.思いきってむずかしい問題を出し,『こりゃ大学院程度の問題だよ』という批判も受けたこともありました.しかし採点してみると案外よくできていたので,"やっぱり保健婦って大したものだなあ"と感心したものです.
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