特集 家庭看護
家庭看護教室の実際
宮本 久代
1
1熊本県玉名保健所
pp.31-33
発行日 1963年9月10日
Published Date 1963/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202920
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はじめに
今日では,看護が医療の重要な一部門を占めることは多くの医療関係者に理解され,看護業務の確立と推進に努力が払われているのであるが,疾病の予防ならびに治療に伴なう看護のすべてを,限られた医療機関や専門家だけで行なうことには限度があり,各家庭の毎日の生活の中に看護が取り入れられてこそ,疾病の予防と適切な治療に結びつくものであり,住民の精神的,肉体的,経済的な苦痛を最小限にとどめることにもなり,健康で文化的な生活を営むことができるのではないか,ということを保健婦会県支部役員会で討議した結果,家庭の中に看護を取り入れることについての具体的な方法として,看護教室を開催することに話が決まった.このことを県助産婦会ならびに看護婦会県支部に話しかけ,総合看護の基本的な考えを生かし,三者一体となって開催することに協議決定した.しかし,各会共事業予算をもたないし,開催場所や受講対象者の決定,講師派遣などについても問題があり,団体のみの事業として考えることに無理があるので,県衛生部に趣旨を説明し共催方を依頼した.その結果下記の要領で教室を開催することになった.
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