研究
国保の疾病統計を駆使した科学的保健活動の実情
多々納 忠一
pp.61-71
発行日 1961年6月10日
Published Date 1961/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202352
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昭和35年度の第12回保健文化賞を受賞した,島根県大原郡加茂町の「組織活動を通じた公衆衛生の総合的推進」,すなわち疾病統計を縦横に駆使した科学的保健活動の輝かしい成果とその実情について多々納町長より詳しいご発表をいただいた.
島根県大原郡加茂町の国民健康保険が,昭和35年度の保健文化賞の銓衡に当たつて「組織活動を通じた公衆衛生の総合的推進」という事蹟について推薦を受け,はからずも第12回保健文化賞を受賞することとなつたのであるが,その業績を顧ると先人の残した形而上の遺産と,島根県関係当局をはじめ,三刀屋保健所の示された積極的な指導と協力がその基礎となつており,長い伝統の中に培かわれた現代の探究心がこれを盛り上げ,全町民一体となつて傾注した努力が生んだ成果に他ならないのであつて,決して短日月の間にこれがなされたとは思われないのである.
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