専門雑誌による学習—索引カードをつくる

雑誌索引カードを作り始めたのは

　昭和33年の保健婦国家試験の終わつたある日のことでした．学院へ立寄つた数人と談笑しているうちに国試問題に話がにぎわつて，「公衆衛生行政の当面の問題点を列挙しなさい」という問題が一番手強かつた，ということになつた．どんな答をのべたかをたずねますと，全部が「まず予算がない，人手不足である」ことを答えたといつて，笑いながら，この問題は実習中にもつとよく考えるべきだつたのにと反省したのでした．

　屈托もないこの問答は私達を大変ろうばいさせました．フィールドで遭遇するさまざまな問題について疑問をもつたとき，大方の周辺の現状肯定の意見であり解明である答が，それであつたのでありましよう．