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成人病の療養指導の現状と問題点
小林 トシ
1
,
石原 邦子
1
,
川野 成
1
,
村中 佐和子
1
,
岡本 英子
1
,
原 まゆみ
1
,
松村 幸子
1
,
松元 孝子
1
,
菊池 愛子
1
,
橋本 節子
1
1川崎市高津保健所
pp.47-50
発行日 1961年3月10日
Published Date 1961/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202291
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成人病による死亡は,最近増加の傾向にあるが,その療養指導については,病気の複雑さと同様に問題が多い,川崎市高津保健所ではこのテーマについて保健婦が共同研究のかたちで細かな調査を行なつている.
最近の全国死亡の傾向をみると,結核肺炎などの細菌感染による死亡が著しく改善されたのに対し,悪性新生物,脳卒中,心臓疾患などの老人性疾患による死亡と外因死が増加しているが,高津保健所管内においても,同様のことがみられる.昭和27年から8年間の年次推移をみると,細菌性疾患と乳児,妊産婦死亡が減少し,外因死,老人性疾患は増加している.またこれを訂正死亡率によつて全国と比べてみると,ほかの死因はすべて全国を下まわつているが,老人性疾患だけは全国平均を上まわつており,とくに農村地区における高血圧性疾患の死亡率は高く,それらの地区においては40〜60歳ぐらいの比較的早い年代からすでに死亡率が高いなど,成人病に対して予防方策をたてる必要性がでてきている.
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