講座
村の保健婦として,どれだけの衛生統計を持つていたら良いか
白戸 三郎
1
1鎌倉保健所
pp.66-71
発行日 1960年5月10日
Published Date 1960/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202097
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1.はじめに
全国的に町村合併が盛んに実施されるようになり,小さな村や町はだんだん少なくなつてきているので,どの程度の規模の町村を対象に考えて書いたら良いかちよつと迷うが,一応人口4,000人5,000人程度から20,000人以内位の町村のことを考えながら与えられた表題について書いてみよう.
農村といつても地形により,職業構成によりその様相はいろいろ異なるので,そこに働く保健婦の活動状況,保健婦に対する町村民の要求もいろいろ異つてくるのは当然である.その村や町の最も必要とする保健衛生問題の解決に答える様な働きが保健婦の使命であると考える時,その保健婦に必要な基礎資料としての衛生統計も,町村の実態によつて多少異つてくるともいえよう.しかし全般的に見た場合保健婦活動の本然の姿はどこえいつても変りないわけであるので,ここではどこの町村でも考えなければならない共通的な問題について考えて見る事にする.
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