研究
新潟県の保健婦事業—保健所保健婦と市町村保健婦
清水 テル
1
1新潟県衛生部医務課
pp.36-38
発行日 1960年2月10日
Published Date 1960/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202025
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昭和16年保健婦規則の制定により,保健婦の身分が明確化され,更に昭和23年の保健婦助産婦看護婦法により,身分,業務の確立を見,現在に至つたのであります.その間保健婦の養成過程及び業務内容には,種々の変せんがみられております.
新潟県に於ては戦前,国保の普及にともない,保健婦数が次第に増加の傾向をたどりつつありました時,第二次大戦がおこり,戦争中の悪条件下にあつて健民運動の実をあげるため,保健婦の果す役割の大きなことを考えられた衛生部長の小沢竜先生の熱心な教育計画により,保健所及び市町村に活やくする保健婦が,次第にその数を増したのであります.その当時は保健婦の絶対数が不足しておりましたから,保健所及び市町村の保健婦が,何れも地区住民を対象に実際活動を行つてもお互いに重複いたしませんでした.しかし戦争の惨禍に遭遇して国保の休止又は廃止が相次いでおこり,保健婦の身分にも相当な変動がみられたのであります.
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