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公衆衛生の動き
pp.36-37
発行日 1952年5月10日
Published Date 1952/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200280
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今度発表された政府の案によると,人口百万以下の県では衞生部を廃止して社会部と一諸にするということである。若し,之が実施されるとすれば12県位が槍玉に揚がることとなる。之は只單に衞生部長の首が飛ぶというのみならず,戰後折角伸びて来た衞生行政の大後退である。中央では一応御破算となつたらしいが厚生省と労働省とを一諸にするという案も出た。昔から「行政のある所必ず機構改革あり」といろ言葉があるが,経済的危機に見舞われているイギリス,フランスでさえも社会保障関係の予算はむしろ増大する傾向にあるときに,独り日本に於て衞生行政に圧力を加えようとする政府首脳部の常識を疑いたくなる。
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