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印度の人口問題
渓
pp.51-52
発行日 1952年5月10日
Published Date 1952/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200284
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「ニユーデリーの街を歩くと,ポロをまとつた人たちが何千となく群つて固い地面の上にねむつている。ほかに住む家がないからだ」と最近の外電は伝えている。
四年前に英国が引揚げたときの歓喜はそう永続きはしなかつた。独立後の国民生活は決して向上しなかつたどころか,むしろ逆に苦しくなつているとさえ同じ外電は伝えている。早い話が声を大にしてネール政府が強調してきた食糧自給計画も「五二年三月末の自給安成という目標に達するどころか,昨年に引続き今年もまた500万トン前後の食糧輪入が必要とされている」ということをみても印度国民が未だ飢餓から救われていないことは明かだろう。
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