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公衆衞生の動き
pp.46
発行日 1951年12月10日
Published Date 1951/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200201
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BCGの問題もどうなることか心配なことである。國會,學術會議結核豫防審議會等で夫々に論議され別々の結論が出て來るかも知れない。その結論に基いてどのような措置がとられるであろうか。今度のBCG論議の批判は,5年10年後に科學者がしてくれることであろう。今度の騒ぎでBCGの使用量が減つたという。從つて實施も減つたことであろうし,今後の措置によつては一時中止に近い情況になるかも知れない。そうして數年たつた時に若しBCGを接種しなかつた影響が現われて,折角減少し始めた結核がその歩みを停止したり上昇したりした時のことを考えると,慄然とする。又その時こそBCGの効果があつたかどうかも本當に判る時であろう。然しそうなつてはもう間に合わない。從つて現在において充分な論議がなされ,科學的に正しい結論が出て來ることをいのつてやまない。
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