連載 ニュースウォーク・62
夢千代抜きの「特区攻防」
白井 正夫
1
1元朝日新聞編集委員
pp.470-471
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100090
- 有料閲覧
- 文献概要
NHKテレビの人気ドラマだった「夢千代日記」といっても,若い人はご存じないかもしれない。山陰地方の小さな温泉町を舞台に,吉永小百合が演じる芸者,夢千代をめぐる人間ドラマで,1981年から放送された。夢千代は母が広島で原爆被災にあった年に生まれた。原作者の早坂暁は,胎内被曝による白血病で余命3年という宿命を夢千代に与えた。
NHKテレビ本放送50周年を記念して,BS放送で「新・夢千代日記」が1週間再放送された。折しも米国のイラク攻撃をめぐる緊迫が増した3月の第3週。物語が後半に入った20日にはついに攻撃が始まり,テレビも戦争報道一色に。その日の放送予定は翌日に変更された。
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.