連載 ニュースウォーク・228
攻防のとき至る―受動喫煙防止「徹底」法案
白井 正夫
pp.454-455
発行日 2017年5月10日
Published Date 2017/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200698
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1月20日に開会した第193回通常国会で,安倍晋三内閣総理大臣は30分に及ぶ施政方針演説の中でひと言,「受動喫煙対策」に触れた。「生活の安心」の項で,「3年後に迫ったオリンピック・パラリンピックを必ず成功させる。…受動喫煙対策の徹底…など,この機を活かし,誰もが共生できる街づくりを進めます」と述べた。
施政方針に取り上げたこと自体,受動喫煙防止に対する首相の姿勢は読み取れる。ただ,世界保健機関(WHO)から「世界最低レベル」と指摘された日本の受動喫煙対策の徹底が2020年開催の「オリンピックの成功」の名を借りなければならないとは少々情けない。ここは「国民の健康のために」と言い切ってもらいたかった。
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