特別記事
―保健師の援助技法を考える…Part1―保健師の専門性はどこにあるのか
多摩・保健師の活動を考える会
pp.440-444
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100080
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地域における保健・医療・福祉医療システムの地殻変動とともに,保健師の専門性が揺らいでいる。この特別記事は,保健師の援助機能を重視する立場から,保健師の専門性とその技法について再考するものである。
「援助専門職」と「行政職」
■「全体的なもの」と「個別的なもの」
保健師は,行政機構の一員として「全体的なもの」の課題解決を担いつつ,他方では援助専門職として「個的なもの」の課題解決に寄与しようとする存在である。また保健師は,地域の健康問題という「全体的なもの」の把握を,統計による量的な技法だけでなく,個別援助活動という質的な技法によっても行う。この全体を俯瞰しながら個に拘泥する《両価性》こそが,保健師の専門性を語る際の混乱の原因と考えられる。
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