特集 健診の100%活用法 ヘルスプロモーション時代の基本健診と乳幼児健診
健診の現代的意義の多様性
尾﨑 米厚
1
1鳥取大学医学部社会医学講座環境予防医学分野
pp.300-303
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100054
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以前,がん検診の有効性が話題になったとき,いろいろな議論がなされた。少なくとも当時の条件では,集団検診として維持するには根拠が薄弱だというものも一部あった。その後はどうなったのであろうか。検診のメニューは固定的なものではなく時代とともに変わっていくべきであろうから,生まれるものもあればなくなるものもあってしかるべきである。
わが国の疾病予防活動が2次予防中心であったのは周知のとおりであり,この状況を改善するために健康日本21が掲げられた。1次予防重視の時代が到来しつつあるといえそうだ。しかし,日常保健活動に占める2次予防に費やす労力はいまだに大きいものがある。さまざまな理由のため,今後も2次予防は保健活動の重要な部分を占めることには変わりがなさそうである。
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