連載 感染症 Up to Date・76
―第14回国際AIDS会議をとおして①―移住労働者とHIV/AIDS
大西 真由美
1
1茨城県立医療大学保健医療学部看護学科
pp.84-88
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100049
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2002年7月7~12日に,スペイン・バルセロナで第14回国際AIDS会議が開催された。これは2年ごとに実施されている国際会議であり,1994年には横浜で開催された。
今回は,NGOやアクティビストも含めて180の国・地域から過去最大の1万7000人以上の参加があった。ネルソン・マンデラ前南アフリカ大統領,ビル・クリントン前アメリカ合衆国大統領をはじめ,30か国以上の国から大統領,首相,厚生・保健大臣ら各国首脳らも参加し,「エイズ・サミット」としての機能も持つ会議である。また,2000以上のメディアおよびジャーナリストの参加があり,これはG8サミットに対する取材を上回る数だともいわれている。CNNやBBCでは,会議の期間中,連日トップニュース級の扱いで会議の様子やNGOおよびアクティビストらのパフォーマンスを繰り返し放映していたことからも,この会議が国際的に重要な意味を持つことが伺える。しかし残念ながら,そこには日本の首脳陣の姿はなかった。
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