特集 もう,家庭訪問で悩まない
家庭訪問から事業化へ―個別援助から思春期講演会開催の事例をとおして
金子 仁子
1
,
渡邉 輝美
2
1慶應義塾大学看護医療学部
2東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
pp.34-38
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100041
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本稿のテーマを与えられ,「家庭訪問」は保健師の個別の援助としては重要と考えられているが,地区活動との関係で困難に感じている人が多いのかと思われた。
常々研修会などでは,保健師が地区診断を行うときに,日頃の事例援助で「これは地区の健康問題ではないか」と感じていることを,地区の生活実態として取り上げる必要性を訴えてきた。そのプロセスのなかで,事例の積み重ねによって地区の生活実態としてとらえたことの本質的な問題は何かとか,その原因結果を考えること,問題を構造化することが大切である。このことから,本当に保健活動としてとらえるべき問題が見え,優先順位についても考えることができ,優先順位が高いものについては,事業化につなげていくことが必要でないかと考えている1)。
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