ベッドサイドの看護
癌末期患者へのアプローチ第2報—患者自身が闘病の意味を見つけだすように働きかけた事例から
津村 真紀子
1
,
石井 ノリ子
1
,
小島 操子
2
1千葉県がんセンター
2千葉大学看護学部
pp.904-907
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922842
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はじめに
癌末期患者の看護について,看護婦が闘病について信念を持って看護することが大切だと考え,患者自身が,苦しい不安に満ちた闘病のなかにも生きる意味や闘病の支えを見いだせるように援助することを信念に持ち,抑うつ状態の淵にいた患者に段階的にアプローチした経過を第1報(津村真紀子ほか:癌末期患者へのアプローチ—患者自身が闘病の意味を見つけだすように働きかけた事例から,看護学雑誌,46, 308-312, 1982)で述べた.
今回は,同じ患者が死を受容し,自分だけに事実をありのまま伝えてほしいと希望したことに対し,信念に基づいて患者の意思を尊重した看護を行い,患者の死を看取る過程に深くかかわることができたので,第1報から引き続き行った,患者自身が闘病の意味を見つけだすような働きかけについて報告したい.
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