くりにかるふぁーまころじー・8
抗アドレナリン剤
佐久間 昭
1
1東京医科歯科大学
pp.863
発行日 1981年8月1日
Published Date 1981/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922780
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アドレナリンAdrは,腎臓のそばの臓器成分の意味である.副腎髄質抽出物が強い列圧作用をもつことが注目され,1900年前後にアドレナリンがホルモンとして最初に単離された.タカ=ジアスターゼで知られる高峰譲吉もそのころのアドレナリン研究者の1人であった.
間もなく,ライ麦などの黒穂(麦角)の成分を与えておくと,Adrの昇圧は反転して降圧に変わることに関心が集められたが,その理由は1950年代にはじめて明らかになった.いわゆる交感神経’末梢での伝達物質についてもAdrに似たノルアドレナリンNorが浮かび上がるまでには長い年月を要した.
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