ベッドサイドの看護
種々の麻痺と失語症のある老人患者へのアプローチ—事例を通して患者とのコミュニケーションを考える
久嶋 信代
1
,
鬼頭 雅代
1
,
山口 よね子
1
1国立名古屋病院
pp.942-946
発行日 1980年9月1日
Published Date 1980/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922687
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はじめに
脳血栓症と頸髄障害による右片麻痺,対麻痺および球麻痺,失語症によって,自分の意思で動かすことのできるのは,左上肢と顔,首の動きのみで,基本的欲求すべてに介助を要する老人患者を看護する機会を得た.このような患者の場合,その精神的苦痛は大きく,時には孤独や絶望に陥ることもある.こういう場合いかにすれば患者との円滑なコミュニケーションを図ることができるのか,また種々の合併症を併発しやすいため,その予防と苦痛の緩和はいかにして図ればよいか,これらの課題を前にして看護婦として自己を見つめ直し,アプローチした経過を報告する.
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