グラフ
親の腕のなかで過ごさせてはいけない—肢体不自由児のリハビリテーション看護に励む 千葉県立桜が丘育成園
岩下 守
,
本誌
pp.346-351
発行日 1980年4月1日
Published Date 1980/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922657
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
子供が生まれる.どんな家庭にとっても喜びがあふれる.しかしその子供が障害をもつ子とわかったとたん,喜びの訪れが,一転して厳しい重荷へと変わっていく.“この子は独りでは生きていけない,生涯親が手を貸さなければならない子”と親は思い込み,子供はいつまでも生まれたての赤ん坊と同じように,親の腕の中に抱かれていて,自立などとうてい考えられない.
障害児という言葉はとても強く親を,子を支配してしまっている.肢体不自由児にとって障害のある部分は機能的な部分だけにすぎないのに,あたかも全身が,そして,精神までも障害を受けているように錯覚してしまう.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.