ベッドサイドの看護
未熟児室退院前の育児実習—母子関係の樹立を目指して
田中 須賀子
1
,
宮沢 時子
1
,
石黒 富美子
1
1東京都立母子保健院
pp.157-163
発行日 1976年2月1日
Published Date 1976/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922556
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はじめに
未熟児看護の継続性を考えると,児の退院当日から母親が育児を担当することを考慮しなければならない.ことに次の育児相談日までの期間,または保健婦の訪問指導のあるまでは,育児に支障がないよう,必要な知識・技術の習得と併わせて母子関係の樹立を目指して指導しなければならない.そのためには画一的な指導ではなく,個々の家庭状況を踏まえた上での適切な指導とともに,児の退院前から母親が実際に自分の児に触れて,実習できる場を設けることが極めて大切となる.都立母子保健院(以下,当院)未熟児室では,昭和43年9月から保健所との情報交換を実施し,昭和47年6月から,育児指導の一環として母親の育児実習を実施している.本稿では退院準備期の業務の概要,特に育児実習に重点をおいて記述する.
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