連載 高齢化社会の福祉と医療を考える・36
老人看護とナース
木下 康仁
1,2
1立教大学社会学部
2(財)日本老人福祉財団
pp.820-823
発行日 1989年8月1日
Published Date 1989/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922346
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
◆人気の薄い老人看護
前回は,看護者養成の教育カリキュラムの改定に伴い来年度より新設予定の「老人看護学」について,その課題と可能性を大局的見地から論じた.ここで,要点だけを簡単に復習しておこう.
第1に,老人看護学を「患者」の高齢化に対応するものとする位置づけは,社会現象のレベルでの認識である.これは,制度的・研究的には有効かもしれないが,具体的な看護実践のレベルとは結びつきにくい故に,この新分野を存在規定するには不十分であること.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.