特集 失禁看護に目を向けよう
高齢者の尿失禁に関する2つの課題
並河 正晃
1
1京都桂病院老年内科
pp.560-567
発行日 1989年6月1日
Published Date 1989/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922290
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はじめに
京都桂病院老年内科では,スコットランドのグラスゴー大学老年科で始まった方法による高齢者の診療活動を,昭和52年以来,内科病棟で続けています.この方法とは,1人1人の老年患者を,身体的・精神的・社会的に適正に把握し,多種の医療従事者が,それぞれの専門知識・技術・情報を提供し,協力し合って適切な診療と処遇を行なっていこうとするものです.この主旨に沿った診療活動を今日まで続けており,その中から得られた成果や考え方を,これまでに幾つか発表してきました1,2,3,4).
昭和62年春に,高齢者大小便失禁に対する具体的方策を案出する研究について厚生省よりお誘いがあり,このことについても同じ方法を用いて取り組んできています5,6).
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