増刊号特集 泌尿器科画像診断
Ⅲ.疾患別画像診断
13.尿失禁
尿失禁
井川 靖彦
1
,
石塚 修
1
,
西沢 理
1
Yasuhiko Igawa
1
1信州大学医学部泌尿器科
pp.359-364
発行日 1999年3月30日
Published Date 1999/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902630
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1 はじめに
尿失禁とは「客観的に証明できる不随意な尿漏出で,このために社会的もしくは衛生的に支障を来すもの」と国際尿禁制学会は定義している1)。尿失禁は,一般的に表現型上,(1)腹圧性,(2)溢流性,(3)反射性,(4)切迫性,(5)全(真)性,の尿失禁に分類される。
これら尿失禁の表現型は,問診上,比較的容易に区別できることが多いが,(1)尿失禁の原因・病態が不明な場合,(2)尿失禁に対する手術適応およびその術式を決定する場合には,画像診断に加えて尿流動態検査が必要となる。とりわけ,X線透視下に尿流動態検査を行うvideo-uro-dynamic study(video-UDS)は,蓄尿期および排尿期の下部尿路の形態を尿流動態と同時に評価できるため有用性が高い。
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