連載 在宅看護への道・3
いよいよ退院
村松 静子
1
,
守田 美奈子
1
,
松沼 瑠美子
1
,
山田 京子
1
1在宅看護研究センター
pp.530-533
発行日 1987年6月1日
Published Date 1987/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921727
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新たな不安
昭和58年2月6日,今日は光子さんの退院の日である.自宅では娘さんや実習中の看護学生2名,さらにはボランティア看護婦1名が待機している.寝台車に乗った光子さんには,加藤さんと私,それに看護学生1名が同乗した.この日がやって来るのを覚悟していたはずの加藤さんであったが,いざその場になると新たな不安が募り始め,それを隠しきれずにいた.
「大丈夫かなあ」そうつぶやく加藤さんの表情は不安げで,笑い顔もどことなくぎこちなく見えた.
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