特集 患者にとっての良いナースでありたい
プロフェッショナルナースであるために—3か月目をむかえたあなたへ
長谷川 浩
1
1東京女子医科大学看護短期大学
pp.763-767
発行日 1986年7月1日
Published Date 1986/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921460
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春3月は卒業のシーズン.ぎてちない着こなしのスーツに身を固めた若者たち,矢がすりの着物に紺か紫の袴あるいは華麗な晴れ着の娘たちが,街に溢れ,ひと足さきにはなやいだ春が訪れる.手もとのファッショナブルな紙袋には,卒業証書が大切にしまい込まれているのだろう.看護を学んできた学生たちも,いまは国家試験を終えて,その結果に一抹の不安を抱きながらも,多くの学生と同様に卒業の喜びにひたっている.
しかし,春休みは急ぎ足で終り,看護学生の多くは,専門職業人として職場の人になる.学校で学んできたてとが,即座に試されることになるのである.彼女らは,理想に燃え希望を抱いて職場に入るが,現実の壁は時には厚く,喜びばかりではなく新たな苦しみにも出会わざるを得ない.
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