特集 救急医療と看護の対応—患者・家族とのコミュニケーションを中心に
初療時の看護展開—看護婦によるトリアージの実践
藤枝 久子
1
,
西本 和江
1
,
人見 喜代子
1
,
陣川 チヅ子
1
,
竹内 博美
1
1済生会神奈川県病院救急センター
pp.43-47
発行日 1985年1月1日
Published Date 1985/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920973
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
ここ数年前より救急医療における看護の役割の中で,トリアージ*について注目されている.トリアージは救急患者の訴えを的確にとらえ,軽症と来院後すぐ蘇生,治療を必要とする重症群との大別,クリティカルな状態か否かを評価・判断し治療するのが最も重要なことである.特に当救急センターでは看護婦がトリアージを行なっているので,患者搬人時に果たす看護婦の役割は大きい.
当センターは交通事故に限らず,外科系,内科系,再来患者,分娩患者と多種多様な患者を取り扱っているので,判断に手間取ることがあったり,救急車が予告なしに救急患者を搬送してくることから,緊急性や重症度を全く予測することができず,患者搬入と同時に救急処置に対応しなければならない.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.