特集 チームワークの中のストレス—チームを有効に機能させるために
臨床実習指導におけるチーム・ダイナミクス
石川 操
1
1日本赤十字中央女子短期大学
pp.1020-1023
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920872
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はじめに
看護教員が学生と共に実習場に行っても,指導できる範囲は限られている.6-7名の学生を同時に指導できるわけでないから,物理的に不可能なことが多く,実習場の様々な医療スタッフの力を借りなければならない.また,看護教員は常に実習場(臨床の現場)に首までつかっているわけでなく,片足を入れているような形で実習場にいるので,患者についての詳細な情報を,スタッフナースのように持ち合わせていないし,検査・治療にしてもそこそこの独特な方法など知らないことがあるので,質的にも実習場の援助を得なければならない.また,患者に関するケアの責任は実習先にあるので,実習場との連携を抜きにして,臨床指導について語ることはできない.
臨床指導をする場合のチーム構成は,実習場の婦長または係長などの責任者と,本学の臨床場の場合,各実習場ごとにいる2名の兼務臨床指導係,その他のスタッフナース,医師,ナースエード,場合によってその他のパラメディカルスタッフによると思う.ここでは,主に看護教員と婦長,臨床指導係,スタッフナース間のチーム・ダイナミクスに焦点を当てて述べてみたい.
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