特集 チームワークの中のストレス—チームを有効に機能させるために
主体的な看護実践を目指すチームづくり
西元 勝子
1
1兵庫県立塚口病院看護部(小児病棟)
pp.1012-1018
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920871
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はじめに
看護チーム編成の時期を2月,新チームスタートを3月1日と決めて,1年間メンバーが変わらない固定チーム方式で病棟運営をして,8年になる.毎年,年が明けると今年はどのチームに所属したらいいのか先輩に相談する者,思い悩んで婦長の意見を聞く者,いろいろである.夜勤ともなるとその話でもちきり,いつの間には仮定のチーム編成が出来上がってしまうこともあるようだ.
1人の患者に看護婦が責任をもって,継続してかかわれる看護システムを求めているのは,なにも私だけではあるまい.24時間3交替勤務の条件は,専門職を目指している看護婦に,幾多の困難な問題を投げかけて今なお解決できないでいる.プライマリ・ナーシングが患者にも看護婦にも理想的なシステムだと分かっていても,3交替の変則勤務をしながら,状態の変化しやすい受け持ち患者に,責任をもってかかわることの難しさはどうしようもない.ただ,絵に描いた餅のように,お題目を唱えておくだけのプライマリ・ナーシングなら,ベッドネームに受け持ち看護婦の名前を記入するだけで,その患者の退院計画すら知らずに過ごした,20年前の私が勤務していた病院での看護と同じではないかと思う.
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