インフォメーション 新しいナーシングケアのために
癌のミサイル療法
小棚木 均
1
,
高橋 俊雄
2
1秋田大学医学部第1外科
2秋田大学医学部
pp.983
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920865
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癌の化学療法では,目標とする癌細胞にある程度の親和性を有する抗癌剤が選択されるが,全身性に投与すれば,どうしても癌細胞のみならず正常細胞にも影響し,好まざる副作用をみることが多い.
このため,抗癌剤を正常細胞には作用させず,癌細胞のみに作用させる試みが種々なされてきた.そのひとつの試みとして,癌細胞には,正常細胞にはない特異的な抗原(癌特異抗原,癌関連抗原)が存在すると言われ,これに対する抗体ができれば,その抗体に抗癌剤あるいは細胞毒を結合し,生体に投与することで,癌細胞のみを選択的に破壊することができるはずである.
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