バイオエシックス・セミナー・9
遺伝子治療の意味
木村 利人
1
1ジョージタウン大学ケネディ研究所アジア・バイオエシックス研究部
pp.1061-1064
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920882
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遺伝子組み換えをめぐっての論争に焦点をあてつつ,‘科学と社会’のかかわりについての歴史と未来への展望を鋭く分析し,世界的に注目を集めた“生命工学への警告”(S.クリムスキー著,木村利人監訳,家の光協会刊)という本は,バイオエシックスを学ぶすべての人々にとっての必読文献となっています.特にこの第1章では,‘人権のための医学委員会’(Medical Committee for Human Rights)が医師,看護婦,栄養士,医療ソーシャル・ワーカー,検査技師を含め広範な活動を展開し,現在に至るバイオエシックスの形成の1つのルーツとなったことを教えられます.
更にこの本の中で遺伝子工学の産業への応用(第21章)が取り上げられ,農作物,エネルギー,工業製品,医薬品がバイオテクノロジー産業により21世紀に向かって大量に安価につくり出されるようになるだろうと予想されています.
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