訪問看護 私たちの実践レポート・4
地域での看護の可能性を求めて—保健所・病院との連携により人間性を取り戻した事例
掛水 久子
1
,
加藤 淑子
1
,
重山 良子
1
1川崎医療生協・大師病院
pp.561-563
発行日 1984年5月1日
Published Date 1984/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920773
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はしめに
川崎医療生協は,3病院1診療所を擁している.今から32年前の診療所開設時より地域の第一線医療機関としての性格をもち,往診と看護婦による在宅看護を行ってきたが,1974年から系統的な訪問看護を実施して10年が経過している.
高齢化社会を迎え,寝たきり患者や在宅患者が増加し,地域住民からの要求もますます高まってきている.この1年間で当院で訪問した患者数は79人,延べ355件の訪問看護を実施してきた.これは数的には,開始した当初より数倍の要望に応えており,内容も治療中断に対する援助活動を初め,癌末期で大学病院から見放された患者のケア,生きがいを求めた精神面での援助へと,看護も拡大されてきた.
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