癌医療最前線 国立がんセンターにおける癌医療・9
癌の免疫療法
pp.964-967
発行日 1983年9月1日
Published Date 1983/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919930
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癌の治療法には,手術療法,化学療法,放射線療法が3本柱としてあるが,4本目の柱として免疫療法が10年ほど前から注目され始めてきた.
癌細胞とは正常細胞が個体の統制に関係なく過剰増殖したものだが,明らかに正常細胞とは異なっている.それゆえ,生体の免疫機構は癌細胞を非自己として捉え,攻撃しているだろうと考えられる.実際癌患者の免疫能を調べると,健康人より低下しているし,少ないながら自然治癒も観察されているため,免疫機構と癌発生とは密接な関係があることは明らかである.
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