研究室の片隅で・留学生の見たアメリカ・2
「甘え」と自己コントロール
佐伯 千鶴子
,
中西 睦子
pp.312-317
発行日 1985年4月15日
Published Date 1985/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200839
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変化に対する適応――家族の機能
中西 アメリカでは,adaptationの概念がすんなり取り込まれているので,少しびっくりしたんだけれど,考えてみると,こちらの生活って,個体対環境という関係が,まさにピタッとくるのよね。1人1入が環境と向き合って,我が身の存続をどうやって保っていくかが大問題ですものね。とにかく,まわりの変化が激しいから,個体としての当方も変化せざるをえない,という相互関係がよくわかる。
佐伯 たとえば,母親が長期入院するといった特殊な状況が起きた場合,そのクライシスや変化に対する適応というのが強いですね。日本では,基本的には,柔軟にadaptするという面があるかもしれないですね。
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