学生の広場
老人の看護をとおして学んだこと—信頼関係をいかに結ぶか
脇山 弘子
1
1国立金沢病院付属看護学校
pp.791-794
発行日 1982年7月1日
Published Date 1982/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919604
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人間の平均寿命がのびるに従って,入院患者の老齢化も著しくなり,老人看護が看護の分野で重要視されるようになってきた.だれもが避けることのできない,人が年老いていく過程が看護する上での問題として,大きく取り上げられてきている.しかも,たとえ同年齢の老人であっても個人差が大きく,問題はますます複雑なものとなっている.このことは,私の少ない臨床実習の経験からも実感として受けとめられる.老人看護において,特に個別性の理解が重要であると述べられる理由が,そこにあると思われる.
しかし実際には,様々な問題を持つ老人に対して,私たちは,単に‘老人だから’とか,単なる‘老化現象だ’と片づけて安易に接していないだろうか.
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