ベッドサイドの看護
不登校児が学業と仕事を両立するまでの看護援助—長期間の母子分離によって自立する過程
徳田 ミヨ
1
1大阪府立中宮病院
pp.426-429
発行日 1982年4月1日
Published Date 1982/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919525
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はじめに
当病棟は,1968(昭和43)年に開設された全国でも数少ない男子思春期病棟である.この病棟の特色は,できるだけ家庭的雰囲気で治療が行われるよう,看護者の年齢や男女構成等を考慮し配置されていることである.
本事例は,自立性に欠ける母親に育てられ,‘不登校’を主訴として1976年9月に入院してきた.途中,約1月半の退院期間があったが,通算して4年に及ぶ長期入院により,なんとか患児自身の意思で行動を起こすという自立の兆しが見え始め,最近ではほとんど看護者の援助を必要としないほどに成長した.ここに初回入院から退院までを前期とし,再入院後を後期に分け,その看護援助の過程と成果を報告する.
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