特集 新エンゼルプランの推進と展望
仕事と子育ての両立について
加藤 則子
1
1国立公衆衛生院母子保健学部
pp.702-706
発行日 2000年10月15日
Published Date 2000/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902376
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雇用環境の整備の現状
1.労働率曲線
女性の高学歴化や祉会進出意欲の上昇に伴って,職業生活を選択する女性が増加している.一方では,職業生活と子育てとの両立が難しく,出産を機に退職する女性も多い.わが国の女性の労働力率は,20歳代後半から30歳代後半が落ち込むM字型カーブを示しているのも諸外国と比べて特徴となっている(図1).平成11年と平成元年を比べると,労働力率が若干低下している年齢層があるものの,M字型のボトムである30〜34歳層では上昇している.また,25〜29歳層や,中高年齢層での上昇幅も大きい.女性が職業をやめる理由の多くに,育児上の問題を挙げている.そして,育児が一段落したら復職したい希望を持っている.
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