特集2 プラシーボ効果
プラシーボの効果について
鈴木 洋子
1
,
狩俣 恵美子
1
,
佐藤 朱美
1
,
平子 和子
1
1東京厚生年金病院
pp.1256-1259
発行日 1981年11月1日
Published Date 1981/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919391
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長期にわたって痛みを訴える患者の持つ背景は極めて複雑である.‘痛い’と訴えるひと言の表現の背後には,その患者の生い立ち,家庭環境,他入には絶対に口外し得ない本人の苦悩など,実に様々な奥深い意味が秘められているように思われる.特に最近の社会構造の複雑化,対人関係の疎遠化など,心因性の痛みを誘発し得る環境は,われわれを取り巻く周囲にはあまりにも多い.
古くから‘痛み’の問題は医療に従事するすべての人たち,とりわけ看護婦にとって,決して避けて通ることのできない問題ではあるが,ややもすれば鎮痛剤の投与のみで片付けられているのが現状である.
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