学生の眼
末期患者の看護をとおして学んだ清拭の意義
佐々木 雅子
1
1国立金沢病院付属看護学校
pp.794-796
発行日 1981年7月1日
Published Date 1981/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919289
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私が,未期癌の患者さんを受け持ったのは,もう何回にもなる.私はその都度,苦痛の緩和,安楽への工夫,精神的励ましや慰安の必要性を感じ,看護計画をたててきた.
しかし,私はいま一歩患者さんと意思の疎通が図れず,どのようなことを実践すれば,それが真の患者中心の看護になるのか悩んだ.そして結局は,どの患者さんにも,‘気分どう?’とか‘どう?痛いですか’とか‘がんばらなくっちゃだめよ’という表面的な言葉かけしかできなかった.
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