ベッドサイドの看護
腰椎カリエス疾患児への援助—悪化・再発の不安が強い患児の情緒面への働きかけ
小林 邦枝
1
,
博田 章代
1
,
坂本 由美子
1
,
長尾 京子
1
,
船橋 真喜枝
1
,
米沢 シヅカ
1
1大阪警察病院小児病棟
pp.774-779
発行日 1981年7月1日
Published Date 1981/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919285
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はじめに
思春期は子供から大人への転換期にあり,身体的にも精神的にも不安定な時期にある.当事例は12歳の女児であり,腰椎カリエスの罹患によって長期にわたるベッド上での生活を余儀なくされ,自己を確立していこうとする発達要求を満たすことができず,どうすることもできない現実との葛藤と,過去4回の手術からくる悪化・再発への不安から,成人病棟において対人関係にトラブルを生じ,患児自身も苦悩の中にあった事例である.
当患児の小児病棟への転入に際し,意図的に働きかけることにより,少しでも良い人間関係を形成し,患児の苦悩を軽減できればと考え看護に取り組んだ結果をここに報告する.
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