ケース・カンファレンス■精神障害者へのアプローチ・14
症状が悪化している精神分裂病者への働きかけ
室伏 恵子
1
1神奈川県立看護専門学院
pp.144-147
発行日 1971年3月10日
Published Date 1971/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204895
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◇はじめに◇
精神病疾患者の家庭療法は,公衆衛生看護事業として期待され,拡大されてきた。その中でもとくに重要な機能として,精神病発病時の最悪の事態が発生しない前に,caseとその家族に対して予防的な働きかけをする点があげられるであろう。精神分裂病は,一時軽快したかにみえても再発することが多い。そこで,保健婦が退院後の分裂病の患者に働きかける場合でも,再発を防止する方向にもっていくとともに,もし再発したときには,早期に治療する方向にもって行くことが望ましいと思う。
この事例は,保健婦が状態観察のために訪問した際に,患者の状態が悪化していることを発見し,それに対して働きかけをしていった一例である。
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