ベッドサイドの看護
痴呆を伴った脳血管障害患者の排尿管理
若林 マサ子
1
,
秋葉 千恵子
1
,
瀬川 和美
1
,
小林 こと
1
1横浜市立港湾病院西4階病棟
pp.1173-1176
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919090
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はじめに
当病棟は,小児科・リハビリテーション科・歯科の混合病棟で1977年3月に開棟してから,1年6か月間のリハビリテーション科入院患者の約半数が脳血管障害患者であり,更にその半数以上が60歳以上の高齢者であった.
痴呆を伴った脳血管障害患者が,1年間某病院で加療後,リハビリテーションの目的で入院して来た.本人や家族は,余生を家庭で送ることを望んでいたが,痴呆があるためにほとんど自立することの難しい尿失禁が,家庭復帰に大きな障害となっていた.家族の負担を少なくし,家庭生活ができるように,看護計画をたて実施したが,ADLの改善はほとんどなかった.しかし,困難と思われた排尿のコントロールが可能となり,退院していった事例をここで報告する.
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