プロフィル
—森田省子—詩集「私庭」「愛虫の章」を著す—「怒りが爆発する直前にことばは生まれます」
吉
pp.209
発行日 1980年2月1日
Published Date 1980/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918889
- 有料閲覧
- 文献概要
「一生の内で、金と時間があって感性が豊かな時なんかそうそうあるもんじゃないから」そんな想いの中で詩集「私庭」と「愛中の章」は、はじかれるように生まれた。「ゴミ箱に活字があるのは耐えられない。それが新聞紙でもイヤ」それほどことばを慈しむからであろうか、いたずらに自分の詩を読まれたくないと、詩集を有料にした。
どんな時に詩は生まれるのですか。「自分が最高に燃焼する直前、怒りが爆発する直前ですね。その状態が一番いいと思う。でも出てしまうと、それはもう大したことはない。その直前を保ち続ける人なんてないでしょ。だからその直前の状態でみんながバタバタすると、世の中ステキになるだろうな、と思うけどなかなかそうはいかない。楽しい時には生まれない。でも結局自分のエゴから生まれる」
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.