1970年代の新しい看護思潮・1
保健医療における看護の役割拡大とその背景
松木 光子
1
1大阪大学医療技術短期大学部・看護科
pp.716-720
発行日 1979年7月1日
Published Date 1979/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918715
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1970年代に入り,アメリカ合衆国の看護は,その保健医療供給において,看護の責任範囲を従来の医分野へ拡大し,社会に向けて看護職のもつ重要性をアピールしてきている.その一方で,看護内部の質的向上を目指す動きもまた同時に展開されており,量と質におけるアメリカの看護の変化には目をみはるものがある.この両者の動きをひっくるめて,看護役割の拡大傾向と表現することもできるが,より厳密にとらえると,前者は保健医療における看護役割の拡大(role expanding)であり,後者は看護内部における役割の伸長あるいは延長(role extending)と表現されている.
この連載は,そうしたアメリカの看護の変化・動向を探るものである.
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