マイ・オピニオン
リーダーに今何が求められているか
難波 末女
1
1国立岡山病院
pp.241
発行日 1979年3月1日
Published Date 1979/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918622
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看護のリーダーは,複雑な医療体制の中で,しかも価値観の多様化する中で,役割促進にあたってはひじょうに困難な状況に立たされていると言っても過言ではありません.従って,リーダーが十分にその能力を備えているかどうかは,その職場の安定感や発展に大きな影響を与えているようです.そして中間指導者に特に必要な能力は,先輩諸氏のいわれているように,まず‘率直に対話ができること’です.相手を理解し,自分を理解してもらえる技能です.次に‘集団・組織を動かしていく能力’です.リーダーシップが,あるいは組織運営のあり方が,そこの職員や他の職種の人たちの態度や行動の変化に大きく関係してくるのです.
第3は‘看護を通してどう生きているか’です.看護の知識や技能だけではどうにもなりません.生きるということの哲学をしっかりともっていなければなりません.これらは一朝一夕に身につくものではないでしょうが,指導者の教育訓練の不足を感じないわけにはいきません.
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