らいの世界に生きる
この人たちから学びとらなければ—らい療養所での看護を選んで
槇 綾子
1
1国立療養所長島愛生園精神科病棟
pp.958-961
発行日 1978年9月1日
Published Date 1978/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918491
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らい療養所だけじゃ視野が狭くなるでしょう
私はある時,長年看護と看護教育に携わっておられる方がたと,自分の職場についてわずかな時間ではあったが話す機会がありました.その方がたは,私が現在では知る人も少ないらい療養所へ勤務し,らい看護に携わっているということに興味を示されたようでした.その時,私の気持ちは不思議と高鳴りを覚えました.それは,私が一般の看護婦が好んでやらないような,らい園勤務をやっているという自分自身への誇りがあったからでしょうか.
しかし,その方がたがいったん口を開き出してから,私の胸の高鳴りは次第に沈んでしまいました.
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