ベッドサイドの看護
狭心症発作を頻発する高齢者の社会復帰を目指して
安部 千鶴
1
1鳥取大学医療技術短期大学部看護学科
pp.398-401
発行日 1978年4月1日
Published Date 1978/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918369
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はじめに
狭心症発作は,心筋の酸素不足によって生ずる一過性冠不全の自覚的表現であって,特に老人では冠動脈硬化の進行と相まって,本症をきたしやすい状態にある.また,その上,発作の発現には心因性因子が関与していて,狭心症の発現機序を複雑にしているものと思われる.
今回,私は狭心症発作を頻発していた高齢者で,しかも社会的地位からみて精神的ストレスが続いていたものと想像される症例について,発作の誘発因子を分析し,この因子を除く試みを看護の面で実施し,さらにリハビリテーションへの援助をも同時に行うことにより,発作抑制に好結果をもたらしたと思われるので報告する.
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