発言席
老人の入院医療の調査から
中西 範幸
1
1大阪大学医学部公衆生学教室
pp.173
発行日 1989年3月10日
Published Date 1989/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207703
- 有料閲覧
- 文献概要
老人医療の特徴は,医療費の動向でみると総医療費の増加傾向よりもさらに大きな増加を示していることであり,また受療の動向としては昭和59年の患者調査にみられるように全年齢の受療率に対して老人の受療率は,入院が4.7倍,外来が2.8倍と入院受療率が高いことである。
筆者が行った人口50万の都市における昭和59年度,62年度の老人の入院医療の分析からすると,この3年間に入院患者は19%の増加を認め,入院受診率(被保険者100人当たりの入院医療受給者数)は5%の伸びであった。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.