特集 看護の場は個を生かしうるか
看護の場で互いに個を生かし合うには—私の臨床体験より
佐鹿 孝子
1
1神奈川県立ゆうかり園
pp.1233-1238
発行日 1977年12月1日
Published Date 1977/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918277
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はじめに
個を生かすという問題を考えた時に,“個”とはいったいなんだろうか? と考え込んでしまった.今までは‘個性’とか‘個人’とか,一個(人)の人間’とかいう意味として使ったり,耳にしたりしていたからである.そこで私なりに“個”の意味を 1)1人の看護婦として,専門職の立場にある者のパーソナリティ(個性・人間性) 2)他の職種の中での看護婦集団としての役割(特にゆうかり園のような子供の施設における看護婦集団の特質として)(主体性・独自性) 3)子供,ひとりひとりの(個性・人間性)というように3つを考えてみた.
このような考え方の是非は別として,これらの個がどのようなかかわりを持ち,生かし合ったり,生かしきれなかったりしているのか,日常のできごとを振り返りながら考えてみたいと思う.
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