特集 看護と薬とのたたかい
痛みの除去に対する看護のかかわり合い—鎮痛剤使用を少なくするために
佐久間 敏子
1
,
鵜池 智恵子
1
,
白井 弘子
1
,
松本 みどり
1
,
星谷 登志子
1
,
小野 冨士美
1
,
脇本 久美子
1
1川崎市立川崎病院看護研究委員会
pp.1009-1015
発行日 1976年10月1日
Published Date 1976/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917986
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はじめに
整腸剤キノフォルムによるスモン病発症が現在の薬公害告発の端緒になり,次いで小児に対する下熱剤・抗生物質等の注射乱用による四頭股筋・殿筋・三角筋短縮症などがあり,サリドマイド児の誕生やクロロキン剤等の弊害が続々あらわにされている.
いうまでもなく,‘良薬は口に苦し’ではないが,いかなる薬物でも正常な人体に対しあくまで無害と言い切れる薬物は皆無といってもよい.しかし逆に,ひとたびなんらかの愁訴を持った患者が手軽に頼れるのはやはり薬であって,世界における薬物服用の頻度率最高の我が国においては,その風潮が普遍化されてさえいる.
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